四季彩辞典ー冬 2月

2月 黄みの白:練色(エクリュ)

February1

色は光のあるところでしか見ることができない。光とは電磁波つまり波動の一種で、その波動の中で人間の目で見ることができる「可視光線」(見えない光線には紫外線、赤外線、X 線、γ線、電波等がある)である。色は、この可視光線が物体に当たって反射、吸収、透過する際の波長によって決まるのだ。全ての光が反射して見えるのが白である。この物体が白い服地である場合、光線は吸収されずに布目を透過するので太陽光線が必須であるわれわれにとって、白い服は健康のために効果的であ る。(反対に紫外線が気になる季節には、光線を吸収する黒を利用するとよい)

上記のように太陽の殺菌効果を最大限に利用できる白は、汚れが目立ちやすいという意味でも清潔を保つには最適の色である。そこで思い浮かぶのは白衣だ。 医療用の白衣が登場するのは19世紀後半頃で、それまでは菌の繁殖によって病傷が悪化するという知識がなく、不潔な環境が症状を悪化させていた。ところが 近年になって衛生環境が整ってくると、今度は白の持つ冷たさや緊張感が敬遠されるようになり、淡い色を施した白衣が登場するようになる。

暦の上では2月は初春であるが、実際には1年の中で一番寒い時期である。身体の抵抗力が落ち風邪が蔓延するために、白の効果を利用したいところだが、実際に生活空間での白は前述のように心地よい色ではない。少し色みのある白をつかうことをお勧めしたい。特に明るいベージュもしくは黄みがかった白は、筋肉の緊張を緩めるので寛げる一番の色である。頻繁に模様替えが出来ない部屋の内装などには、コーディネートのしやすさという点でも最適である。

練色は、絹の生糸を漂白する前の練糸の生の色。“生成り色”のほうが馴染みがあるかもしれない。絹は生糸の段階では艶がなく硬いため、科学処理の技術がなかった時代は手でよく練り込んだ。これが練糸である。

エクリュは、フランス語の「生の」という形容詞が原語の色名である。気候は寒いが冬物の黒っぽい衣類は重たい、というこの時期に、暖かい素材の白っぽい衣類があると、季節の先取りも楽しめて重宝する。

February2

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2016/11/28